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子どもの目が輝くとき 新聞記事掲載

新聞掲載記事 掲載された新聞記事をご紹介いたします

○産経新聞

平成16年(2004年)2月3日 火曜日

子どもの能力信じ「待って」
大人向け子育て本『子どもの目が輝くとき』出版
 子供が創造活動に取り組むための玩具や教具を「童具」と呼び、長年、童具製作と創造教育活動に取り組んできた童具館館長、和久洋三さん(61)。経験を踏まえて、初めて、大人向けの子育て本『子どもの目が輝くとき』(玉川大学出版部、1500円)を出した。親子を見続け、「今、書かなければ」と痛感したという。「子供の自由な発想と力を信じ、親は待ってあげて」と話す和久さんに話を聞いた。
(小川記代子)
童具館館長 和久洋三さんに聞く

「好きなようにやらせてあげて。どんどん貼っていいからね」
和久さんの優しい声が響く。和久さんが十五年前に開設した童具館(東京都大田区)内の「わくわく創造アトリエ」二、三歳児対象の親子クラスで、五組十人の親子が楽しげに作っている。
 きょうのテーマは「鬼のお面」。ベニヤ板を好きな形に電動のこぎりで切って、木片や粘土などを好きなように貼り、好きな色に塗っていく。
 和久さんが子供に「おもしろいよ、いいよ」と声をかけると、子供は「やったあ。怖い顔になってる?」と無邪気に聞き返す。
 長男が夢中で作るのを手伝っていた横浜市の主婦、三村真弓さんは「先生が『こうしなさい』と言わないから、子供が本当に楽しそう。子供の作品を見て、すごいなと思う」と話す。

(略)

 児童書の出版社、保育園での保父体験、童具創作、アトリエと三十五年以上、子供とかかわり、保育園などで指導もしてきた和久さんだが、意外なことに、子供の力を信じられるようになったのは「ここ数年」という。「どこかで、子供の能力ってのは、この程度と思っていた」


(略)

夢中になることで自信

 和久さんのアトリエに、来ても何もしない子供がいた。母親は一緒に来ては、子供を見守っていた。一年後のある日、その子供は猛然と描き始めた。まったく話さなかった子供がべらべら話し出す場面も目にした。
「子供は劇的に変わる。いじくり回して小さく育てず、能力を信じて待っていてほしい」
「自分のやりたいことを夢中でやる楽しさを経験した子供は、自信がつく。自信がないと、失敗して傷つくのが怖く、ことなかれ主義になる」
 そんな思いを伝えたくて、本を書いた。


○読売新聞(朝刊)都民版

平成16年(2004年)3月28日 日曜日

子どもの力 信じよう

 童具館プレイルームに来てもほとんど何もしない三歳の男の子がいた。母親は心配したが、そのまま見守って、通わせ続けた。一年後、四歳になったその子は突然、「絵を描きたい」と言って、描き始めた。ミミズクのはく製をもとに描いた絵は「まるでピカソのような絵」で、創造性あふれるものだったという。


「焦らず見守ることが大事」

 こうした例を引きながら、和久さんは「自分の世界をつかみ取るまで待っていることが大切。子どもには自ら変わる力があり、じっと待っているとある日突然、成長する。焦らず見守ることが大事」と訴える。
 また、「子どもたちの作品の素晴らしさに驚かされることも多い。親が失ってしまった斬新な発想力や表現力がある。この程度だと決めてかからないでほしい」と話す。本には、子どもたちの絵やオブジェ、積み木で遊んでいる様子などの写真も掲載され、子どもたちの感性の豊かさに触れることもできる。
 和久さんは「子育てが楽しくなるはず。保護者や保育にかかわっている人たちに読んでもらいたい」と話している。玉川大学出版部刊。1,500円。

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